ロックウェル硬さ試験

ロックウェル硬さ試験

ロックウェル硬さ試験は、素早く硬さ試験を行う場合に適した高速な試験方法です。ここでは、ロックウェル硬さ試験の定義と 実用的な使い方をご説明いたします。

ロックウェル硬さ試験の特長:

  • 一般的に大型の試料に使用
  • 光学装置で読み取らない
  • 高度な試験にも使用可能
  • 適合規格:ASTM E18、ISO 6508、JIS Z 2245
ロックウェルロ硬さ試験機一覧はこちらからご覧ください。

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ロックウェル硬さ試験の定義

ロックウェル硬さ試験は、主に金属材料を使用する生産工場や研究所の「クイックテスト」に頻繁に使用されます。ただし、ジョミニー試験(一端焼入試験)など高度な試験にも使用可能です。使用される試験力が比較的重いため、ロックウェル硬さ試験方法は、より大型のサンプル形状に制限されます。

ロックウェル試験の算出方法

ロックウェル硬さ試験の算出(HR)は、ダイヤモンドまたはタングステンカーバイドボールによる圧痕の深さを測定することで算出されます。

圧子

ロックウェル硬さ試験が使用する 5 種類の圧子:
  • ダイヤモンドコーン
  • タングステンカーバイドボールのサイズ: 1/16"、1/8"、1/4"、1/2"

全試験力

ロックウェル硬さ試験が使用する 6 種類の全試験力:
  • 15 kgf、30 kgf、45 kgf、60 kgf、100 kgf、150 kgf

合計で、30 種類のロックウェルスケールが使用できます。特定の材料やアプリケーション(HRA、HRB、HRC、HR30N等)に合わせて、異なる圧子と全試験力の組み合わせがあります。

ロックウェル硬さ試験方法の定義

ロックウェル硬さ試験方法は規格、圧子種類、試験力によってスケールが異なります。

ロックウェル硬さ試験方法の事例:
  • HRE 1/8インチ直径タングステンカーバイドボール圧子、100 kgf全試験力
  • HR30N(ロックウェルスーパーフィシャル30Nスケール):ダイヤモンドコーン圧子、全試験力30 kgf

ロックウェル硬さ試験の実施方法

表面処理


ロックウェル硬さ試験を実施する前に、試験する材料の表面処理を行います。ロックウェル硬さ試験に求められる試験面の条件は、使用する試験力によって異なります。

ロックウェル硬さ試験は、一般的に、1 kgf 以下の試験力を使用する試験として定義されています。したがって、マクロ硬さ試験に対しては素地表面で必要十分であるため、事前の表面処理が不要な場合もあります。

試験力

ロックウェル試験力表

  • 押込時間:2~6秒
  • サンプル厚 ASTM:それぞれの圧子の押込み深さの少なくとも10倍
  • サンプル厚 ISO:ダイヤモンド庄子:押込み深さの、少なくとも10倍タングステンカーバイド庄子:押込み深さの、少なくとも15倍

ジョミニー試験

ジョミニー試験(一端焼入試験)は、鋼鉄の焼入性を判断するのに使用され、マイクロビッカース硬さ試験機として使用できます。

  • この試験方法は次の規格内で規定されています。ASTM A255 / ISO 642 / DIN 50191 / BS 4437
ジョミニー試験は、円柱状の鋼試験片を予め指定された温度で焼きならしを行い、オーステナイト化温度(980°–1010°C)まで 加熱 したものをその試験片の一端に一定強さの水を噴射して急冷(焼き入れ)します。焼入後、焼入された末端から一定の間隔を取って硬さを測定します。使用される試験方法はHRCまたはHV30です。

試験表面に沿った硬さの変化は、焼入れされた末端からの距離に合わせて、冷却率が減少することによる微細構造の変化の結果です。末端からの既定距離で材料が硬いほど、その鋼の焼入性は高くなります。

ビッカースおよびロックウェル硬さ試験の両方がジョミニー試験に使用されます。どちらを使用するか判断する際は、関連する規格および各試験に適用される基準を確認する必要があります。

ロックウェル硬さ試験の詳細はこちらから

ロックウェルスケールの一般的な用途に関する概要

試験方法

ダウンロードとウェビナー

硬さ試験に関するリソースコレクションをご覧ください。実験室や作業現場で役立つ無料のハードネステスト・ポスターをダウンロードしたり、アプリケーションスペシャリストによる録画済みウェビナーをご視聴いただけます。

これらの資料は、基礎的な学習から応用レベルまでをサポートするために作成されており、必要な情報をいつでも手軽に入手できます。
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